多文化カウンセリング

外国にルーツを持つ子どもたちの中には、自分の意志とは関係なく母国を離れ、多くの文化に取り囲まれて育ってきた特有な経験をもっています。日本で暮らすことになった外国の子どもたちや、日本から海外に居を移して生活する子どもたち、国際結婚をした両親のもとに生まれてきた子どもたちなど、‘外国にツール’と言えども、子どもたちを取り巻く環境は千差万別。小さな背中に多種多様なバックグラウンドを背追っています。

 

このような子ども時代を経験して成長した大人たちにとっても、アイデンティティー構築の問題は大きなテーマであり、その後の生活に大きな影響を与えることが散見されます。また、幼少期の体験が現在の自分のやるせなさや所在なさに繋がっていることを知らないままに、何とか打開したくて頑張りすぎてしまう結果、徒労感に苛まれる場合もあります。

 

多文化カウンセリングにおいては、各国を跨いで培ったご自身の歴史を丁寧に紐解き、自己アイデンティティーを掘り下げるお手伝いをいたします。多文化の中で生きる自分をみつめる機会を提供し、所在ない自分から確からしさを求めて動き出すことは、未来への安定と信頼に繋がっていきます。